認知症老人ホーム日々のひとこま

認知症の方々の日常あるあるとたくさんの人間模様・パートの愚痴もいっぱい

いつからそんなに偉くなったんだい

認知症のバーバが 耳の遠いもう一人のバーバに


「あんた いつからそんなに偉くなったんだい」


そう言ったのです。




これには前置きがあって・・・。



耳の遠いAバーバは 聞こえないから


大きな声で話します。


そして言い方がとてもきつい人です。




だから怒られているように感じます。




一方 あんた いつから・・・と言った


こちらも 耳の遠いBバーバは


声も大きいけど 妙に人を納得させる


話し方をします。



聞いていると なるほど…と思えます。




攻撃的なAバーバが 他の棟から


こちらのホールに来て 


テレビを見ている人に対して


あんたは向こうなんだから 向こうに行け!


そう言ったのです。



他にも クドクド言ってました。




席があるんだから いいじゃないかと思っていると


Bバーバが言いました。



「あんた 他人に対してその言い方はないだろ。



何でそんな偉そうな言い方をするんだ。





私はあんたのことを妹のように思って来たけど



そんな偉そうな言い方をするんじゃ



困ったもんだね。





自分がそう言われた時のことを考えてみなよ。



だめだ、皆で仲良くしなくちゃ。



分ったかい?」って。




なんだか泣けてきちゃったよ。



ちょっと 姉御肌の認知症さんです。





大声を出していたAバーバも


きっと全部は聞き取れてなかったと思う。




でも・・・


諭すような話し方で 意図は分かったはず。


その後静かになった。




自分の事を通そうとする


認知症高齢者が多い中


人の事を思って 意見する人も居るんだね~。


素晴らしい ひとこまでした。